噴火・潮吹きの定理

ポケモン対戦をいかにシンプルにできるか

【剣盾ダブル・鎧の孤島】ウニとパンケーキ

 

構築の流れ

 

鎧の孤島発売後、日本代表決定戦予選の前日、巷が教え技であふれていた頃。

 

ワイドフォースでイエッサンが大出世し、世間がイエッサントリパを滅茶苦茶にメタってきた(ように感じた)ため、弱保オニシズクモ軸トリパが解散を余儀なくされたところからスタート。

 

メタられていない大火力が欲しい。教え技で実は強い技はないのか?

 

 

 

と考えていたところ、「バチンウニの」ライジングボルトが該当するのではと感じた。技は明らかに強いものの、種族値が低く見えるのもあってか(H48)バチンウニは全く見ないため、その火力は周知されていなさそう。

 

次にバチンウニを最大限活かすためアローラライチュウとトリル要因のサマヨールを採用。Sが両極端なのでサーフテールでライチュウが上から、トリルでバチンウニが下から殴れそう。

 

ただ持ち物なしアローラライチュウライジングボルトは等倍の低~並耐久を倒せる程度。無振りドラパルトには半分くらいしか入らない。

 

なら火力を2倍にすればいいのでは?

 

弱点保険を持たせてバチンウニのふいうちで殴るところまで決定。不意ウニ、弱保パンケーキ、サマヨールまで確定。

 

このままではバンドリとゴリランダーが明らかに厳しい。そのため、バンドリに強く相手地面に威嚇を撒けるカポエラー、ゴリランダーに強くてフィールド電気技も打てるヌメルゴン、バンドリゴリランダー全部に強いアーマーガアを採用して構築が完成。

 

 

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個体解説

 

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アローラライチュウ

持ち物:じゃくてんほけん

特性:サーフテール

努力値:控え目CS252

技:ライジングボルト/ワイドフォース/なみのり/まもる

 

パンケーキ。

 

パンケーキにして今回のゴリラ枠。S実数値324からじゃくてんほけんフィールドライジングボルトで無振りドラパルトやH振りニンフィア辺りを確定1発で持っていく。

 

 

 

ライジングボルトは相手の接地が威力2倍の条件だが、接地していないポケモンは大体浮いているので、火力を出せる範囲は広い。

 

そして儚い。物理耐久がかの有名なイエッサン(オス)をもしのぐ低さ。ウニが手加減して(控え目A0)殴っているのに平気で5~6割持っていかれる。

 

技はライジングボルトの他に大切に扱うための守る(味方殴りで6割削れるという話の後だと説得力がない)、地面タイプへの抵抗としてのなみのり、相手のサイコフィールドへの書き換えを利用するワイドフォースで確定。

 

Sは最速キングドラの上をとれる準速にしたが、追い風テラキオン意識で最速でも良いかも。

 

サザンドラには本当になにもできず、ヒドラに睨まれた鼠になる。

 

 

 

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バチンウニ

持ち物:じしゃく

特性:エレキメイカ

努力値:控え目HC252A0

技:ライジングボルト/エレキフィールドorハイドロポンプ/ふいうち/まもる

 

ウニ。

 

フィールド展開係にして味方殴り役にしてトリルアタッカー。実際ライジングボルトの威力が高いため、トリルアタッカーとしての活躍が最も多かった。一撃ウーラオスを一撃で倒したことがある。

 

S種族値15と下方向に過剰(過不足?)なため下降補正が無くてもコータスナットレイの下を取れる。ライチュウを可能な限りやさしく殴るため控え目で採用。

 

ライジングボルト・ふいうち・まもるまで確定で、ラストは相手ゴリランダーの交換を読んでフィールドを取り返すエレキフィールドか、地面相手になんとかするハイドロポンプが候補。

 

トリルが切れた後の一押しとしてのふいうちが結構役に立った。実は冷静でA個体値Vでも良いのかもしれない。ライチュウへのダメージが5~6割から7~8割になるだけなので

 

 

サマヨール

持ち物:しんかのきせき

特性:おみとおし

努力値HB252

技:ナイトヘッド/トリックルーム/てだすけ/おにび

 

安定しそうなトリル始動役、と見せかけてかなり相手のメタは厚い。悪技を読んでカポエラーに引く、となりのヌメルゴンに手助けを連打して倒されたらウニ出してヌメルゴン10まんボルトを継続強化、みたいなトリルに頼らない動かし方もした(あまり弱くない)。

 

技としては非トリル下でも使えるてだすけの他に、おにびを採用。物理対策を厚くするとヌメルゴンの被害が軽減、アーマーガアなら確実に起点にできるといい感じ。

 

 

カポエラー

持ち物:1/3回復実

特性:いかく

努力値:意地っ張りHA252

技:インファイト/マッハパンチ/ねこだまし/ふいうち

 

ウニとパンケーキが地面タイプ(≒ドリュウズ)に何もできないので、バンドリ対策に採用。サマヨールの引き先になったり、相手物理を弱体化させてヌメルゴン・アーマーガア・サマヨールをサポートしたり。

 

かちきまけんき組(ミロカロスウォーグル)はウニとパンケーキがにらみを利かせている。キリキザンマッハパンチでなんとか。

 

ふいうちはこの構築がめちゃくちゃに重いアローラガラガラへの打点。

 

 

ヌメルゴン

持ち物:いのちのたま

特性:そうしょく

努力値:控え目HC252

技:りゅうせいぐん/10まんボルト/だいもんじ/マッドショット

 

ウニとパンケーキがゴリランダーに何もできないので、対策に採用。他にも炎・電気辺りがウニもパンケーキもアーマーガアも苦手なのでヌメルゴンが担当。

 

おにびといかくがあるので動かしやすい。技は範囲を広くしたい感じ。マッドショットは貴重な地面特殊技。調整はできるだけ不一致技の火力を高めるため控え目で珠持ち。

 

 

アーマーガア

持ち物:たべのこし

特性:ミラーアーマー

努力値:意地っ張りHA252

技:アイアンヘッド/ボディプレス/てっぺき/はねやすめ

 

ウニとパンケーキがバンドリゴリランダーに何もできないので、その全ての対策として採用。

 

ウニとパンケーキがダイマを切らなくても高火力を出せるので、ダイマは専らヌメルゴンかアーマーガアに切った。そのため自分でダイマして殴って相手を倒しながらBを上げて詰ませたいので、HAに振ってアイアンヘッドを持たせた。やや中途半端な型だが使用感は良かった。

 

 

選出など

あまり決めていない。

 

よっぽどアローラライチュウの通りが良い時は初手からウニとパンケーキ。

 

相手が速そうなときはカポエラーサマヨールで初手からトリルを決める。

 

相手のトリルへのマークがきつそうなときはサマヨールヌメルゴンで出して、ダイマ+てだすけしながら相手に圧をかける。たまに(ちょうはつや封印の時は)サマヨールが生き残るので、改めてトリルしてウニ等で〆。

 

 

結果

 

ランクマッチシリーズ4にて。

カジュアルでは62敗くらいと意外と強く感じた。

ランクマおよび大会では以下の通り。

 

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気を取り直してシリーズ5。

ランクマでは10戦くらいして微勝ち越し、スーパーボール級をゆっくりと上がった。

 

 

感想

 

よくわからないまま勝ち、負けるときはあっさり負ける謎の構築だった。

 

アーマーガアとヌメルゴンが予想以上に強かった。

普段は弱保アローラライチュウみたいな対話拒否火力主義みたいなポケモンしか使わないので今回初めて詰め気質のアーマーガアを使ったが、ヌメルゴンと組むと非常に使いやすかった。

 

そもそも環境に大量にいるゴリランダーに滅法強い。おにびや威嚇があるため、物理が相手なら弱点タイプでも受けきれることがある。そして雨をはじめとした高火力特殊打点、また炎・電気打点なら裏のヌメルゴンに任せられる。

 

そしてこのような受け思考の構築を使った時の(自分の)課題として、予期しない超火力でサイクルを崩されると負けに直結してしまうことが多かった。トリル下で相手ドラミドロに弱保ダイサンダーをアーマーガアに打たれて誰も止められなくなってしまった、など。

 

アーマーガアとヌメルゴンを軸とした受け寄りのプレイングには強さを感じたので、今後も詰めてみたい。取り巻きとしてのカポエラーサマヨール、バチンウニもいい感じ。

 

そしてアローラライチュウ。賢明な読者はお気付きだろうが全く出せなくなってしまった。

「実は受け寄りの動きが強かった」という構築のサイクル戦にH60B50耐久無振りのポケモンは当然参加することはできない(バチンウニはH48ながらB95D85あってH振りなのでまだなんとかなる)。

 

初手で出そうにもゴリランダーが多いのでバチンウニを後発に置かざるをえず、最初からふいうち弱保ライジングボルトが決まることも少なかった。

 

パンケーキセットからパンケーキが抜けたためさっくり解散。記事化となった。

 

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