構築の経緯
それまで愛用していたバナコーサマヨールへのメタが厳しくなったのかなかなか勝てない。トリル前提で初手サマヨール+猫を出してもちょうはつやダイホロウダイアーク等で押し切られる場面が目立った。
ダイマックスガオガエン+サマヨールのサイドチェンジでダイホロウダイアークを受けるのも1手損、結局上から殴られ続けそうでいまいち。
どうにかしてサイドチェンジせずにサマヨールでゴースト悪技を受けられないか...?
どうにかして相手を騙せないか...?
!
相手のダイマックスドラパルトに対してはサマヨール(ゾロアーク)をダイマックスさせることも視野に入る。突然大きくなるサマヨールは普段絶対に見られないのでビジュアル的にもとても楽しそう。
元々使っていたバナコーサマヨ・ゴリラガエン・ウインディの並びで一番役割の薄かったウインディをゾロアークに変更。
次にリザードンがあまりに通っていたため、構築のどこかに岩技をねじ込みたい。ガオガエンに代わって威嚇猫の役割を引き継ぎつつストーンエッジも覚えるカポエラーを採用。
ガオガエンが抜けて相手のイエッサンブリムオンがやや辛い点、雨やセキタンザン系が辛い点を考えゴリランダーをトゲキッスに変更。
構築を完成とした。
(ここまでの文章には明確に破綻している点が1つあります、さてどこでしょう?)
おわかりいただけただろうか...
サマヨールの特性はおみとおしとプレッシャー。両方とも登場時に何らかの特性メッセージを出している。
つまり、登場時になんの表記も出さないサマヨールはその時点でゾロアークであることがバレてしまう。
相手にゾロアークだとバレてしまう以上、悪ゴースト技やいたずらちょうはつがサマヨール(ゾロアーク)に飛んでこないかもしれない。構築を考え直す必要に迫られた。
記事用 記事を読んで答えてね
— colon_pip (@SemColon) 2020年8月30日
が、
皆さん本当に画面を注視しているのだろうか...?
「なんかサマヨールのお見通しが発動してなかったかもしれない気がする」ような状態だとしたら、サマヨールの姿をしたポケモンに格闘技とか打ち込めるのだろうか...?
構築案に致命的な欠陥が見つかったが見なかったことにした
— colon_pip (@SemColon) 2020年8月26日
構築を完成とした。
個別解説
持ち物:きあいのタスキ
特性:イリュージョン
努力値:おくびょうCS252H4
違うポケモンに化けるポケモン。攻撃されたら正体を現すのでほとんどばけのかわ。
技はタイプ一致のあくのはどうは確定。こちらのエース(トゲキッスとフシギバナ)は両方とも中速特殊アタッカーなので、S操作と火力アップのためのうそなき・こわいかおを採用。
のこり1枠はまもるでもよいが、あくタイプの苦手なタイプのうち環境に多いフェアリーに打点が持てるヘドロばくだんを採用。うそなきやダイアークとも相性がいい。
使い勝手は火力のあるエルフーンみたいな感じ。エルフーンとの比較は、
メリット
自分で殴れる
相手のいたずら変化技が通らない
相手の悪タイプに変化技が通る
(サマヨールに化けたことに相手が気づかなければ)ねこだましが飛んでこない
デメリット
自分より速い相手に弱い
S操作が追い風ではなくこわいかおなので、相手1体にしか効かない・その相手を倒したら別の相手に打ちなおさなければならない
持ち物:しんかのきせき
特性:おみとおし
努力値:のんきH252B140D116 最遅
いつものサマヨール。ゾロアークが退場したところに出て行ってトリルをすることが多い。
ゾロアークに化けさせるためにはサマヨールを4体目に置かなければならないが、「先発ゾロキッスで荒らして、サマヨールでトリルして、コータスで〆」という思考の順番通りに選出するとゾロアークがコータスに化けるので注意(2敗)。
ゾロアークが化けて相手サマヨールにおみとおしされると、こちらのサマヨールがタスキを持っているように見え気まずくなる。
(タスキサマヨールの関連記事)
持ち物:ラムのみ
特性:いかく
努力値:いじっぱりHA252S4
技:インファイト/ストーンエッジ/トリプルアクセル/ねこだまし
ねこだまし・いかく・対バンドリ・対ガエン・対リザードンを担当。対リザードンってどういうことなのという感じだが以下の通り。
この構築はめちゃくちゃリザードンを上から通しやすく見えるので、8割方S操作要員を伴わず初手に出てきてダイマックスしてくる。そこに奇襲が刺さるかにすべてがかかっている。
2:ゾロアークのこわいかおで上から相手リザードンのSを下げる
3:カポエラーのダイロックで倒す(無振りなら確定1発)
そのあとは天候が砂嵐になるので、隣にコータスがいたとしても被ダメは少なくて済む。ふんかと砂ダメを合わせてもゾロアークが生き残ってたりする。
サマヨール(ゾロアーク)+カポエラーのここがすごい
— colon_pip (@SemColon) 2020年8月30日
・パッと見て猫トリルにしか見えない
・ゾロアークがいたずら補助技をカット
・ゾロアークがリザの上からこわいかおを打てる
・ダイロックで無振りリザが確定1発
#ポケモン剣盾 #NintendoSwitch pic.twitter.com/MQb0Siv7TQ
決まるとめちゃくちゃ楽しい。
技はインファイトとストーンエッジまで確定。リザードン構築にはフシギバナが同居している可能性が高いので、唯一弱点がつけるトリプルアクセルを採用。
最後はトリルサポート用のねこだましだが、先制技が欲しい場面も多くマッハパンチでもよかったかもしれない。
特性はいかくだが、ミロカロス等とリザが同居しても出しやすいのでテクニシャンでもいいかも。いかくしないのでカポエラーがゾロアークだと相手に誤認させることもできそう。
持ち物:もくたん
特性:ひでり
努力値:冷静HC252D4 最遅
技:ふんか/ねっぷう/だいちのちから/ボディプレス
いつもの火力重視コータス。ダイマックスの機会が減った(ゾロアーク加入前7割→加入後1割)ため、対リザードン用ダイロックのためのげんしのちからを抜いてボディプレスを採用。
持ち物:いのちのたま
特性:ようりょくそ
努力値:ひかえめCS252H4
いつもの火力重視フシギバナ。
ゾロアークに化けさせる際の有力な選択肢で、相手イエッサンのワイドフォースを誘って無効化できたりする。フシギバナの隣においてうそなきキョダイベンタツも強い(H振りのみならサマヨールが確定1発)。
持ち物:するどいツメ
特性:きょううん
努力値:ひかえめH188BD4C76S236
技:エアスラッシュ/マジカルシャイン/かえんほうしゃ/このゆびとまれ
すばやさ重視トゲキッス。この配分だとドラパルトに強いらしい。
ゾロアークを横においてうそなきダイジェットで相手を倒しながら加速することが多い。この構築は元々トリル+バナコーだったが、このパーティに加入させた途端にトゲキッス軸っぽくなってしまった。
技は範囲重視のフルアタでもよかったが(ソーラービームも覚える)、相手のセキタンザン軸がどうしようもなかったのでこのゆびとまれを採用。
ゾロアークに化けさせる際の無難な選択肢。まあバレない。
選出
基本1
迷ったらこれ。対雨も。
基本2
後発:コータス+1
トリル選出。コータスが通るというよりトリル妨害要因がいなさそうな時。
対ドラパルト
相手は初手ドラパルトダイマックスが多い。こちらは初手ゾロアークにダイマックスを切る。ダイアークにマジカルシャインやてだすけを重ねてドラパルト処理。
カポエラーの項で書いた通り。
対セキタンザン
相手は初手セキタンザンダイマックスがほとんど。こちらは初手フシギバナにダイマックスを切る。トゲキッスの指でキョダイフンセキを吸いながらダイアースでセキタンザンを処理。
対トリル
うそなきマジカルシャイン等で荒らしてダイマックスコータスで勝負。ブリムオンにはうそなきが入らないのでヘド爆。
結果
シリーズ5最後の日曜日に最高1800位台。普段なら次のシーズンに向けて構築を練り直したいところだけど、今回はレギュレーションが大きく変わる(バナコーキッスが使えない)ので公開。うーん残念。
感想
全体的には良くも悪くもトゲキッスの構築という感じ。
うそなきダイジェットが急所に当たると相手の等倍ダイマックスを倒しながら加速してすごいことになる。
ただ筆者がトゲキッス軸を扱いなれていないためか、相手のタスキに引っかかったり状態異常を撒かれたり追い風で上を取られ続けたり後発ダイマックスに巻き返されたりと難しかった。もう少し触って理解を深めたかったなあ。
そしてゾロアーク。
使っていてとても楽しく、トゲキッスやフシギバナとの相性も良いので終盤はほぼ全試合で選出した。
サマヨールに化けたのは体感で4割くらいで、意外にトゲキッスやフシギバナに化けることも多かった。
そしてサマヨールに化けた試合で初手でゾロアークだと明確に見抜かれたのは1試合のみ。対リザードンこわいかおダイロックの奇襲は全て成功した。
相手からいたずら補助技や下からのちょうはつが飛んできたり、相手のコジョンドがサマヨールの隣のカポエラーにインファイトを打ってきたりと、(マスターランク4桁台では)見破られることは少なかった。
ゾロアークは奇襲に使おうと思えばいろんな使い方ができるポケモンなので、ぜひ触ってみてほしい。