構築の流れ
「猫指トリルふんかしおふき」がガラルで全然成立しない。なんてことだ・・・弊ブログ名（噴火・潮吹きの定理）にもなっているのに・・・
ダイマックスが単体技しか打てず利用しづらい、敵に回してもHP2倍で耐えてくる、とかなりの逆風。
それでも超火力全体技系のギミック構築を成立させたい所からスタートした。
以前使った猫トリルふんかの使用感はこんな感じ。
・ダイマックスで耐えられる
・ふんか軸の立ち回りはバンギラスが辛い
・相手のトリル起動メタが厚い
ふんかでは全然一掃できなかった。そのため今回は、ふんかではなくバンギラスにも通るしおふき、トリルではなくトリルの次に強いS操作である湿原誓いを採用したい。
まずはしおふき。とにかく火力が欲しい→ガラルしおふき最高のCを持つオクタンを採用。
さらなる火力が欲しい→雨を降らせるペリッパーを採用。
もう一段上の火力が欲しい→オクタンといえばトリプルの「タコエッテ」に代表される確定急所スナイパーしおふき。
これをダブル向けに応用。オクタンはピントレンズ（急所ランク＋１）でスナイパー、ペリッパーはサンのみ（急所ランク＋２）でなげつけるを採用。
サンのみオクタン（急所ランク合計３）の確定急所スナイパーしおふきを雨下で打つことにした。
150全体技を3.375倍にしてランク・光の壁を無視できる。強そう。
ダメージ計算はこんな感じ。
C157(臆病)オクタンの確定急所スナイパー雨しおふきダブルダメージ→H163-D95(無振り)ドラパルト
177 ~ 208（108.5 ~ 127.6%）
半減600族のドラパルトを一撃で倒せる。ということは、ドラパルト並みの耐久の等倍ダイマックスポケモンなら一撃で倒せる。強そう。
しおふきはタコッパーで決定。
次に湿原。ガラルではインテレオン＋ゴリランダーorシルヴァディしかいない。そして湿原は打ったターンを除くと3ターンしかないので、タコッパーへスムーズにつなげたい。
そのためシルヴァディの爆発を採用。インテレオンもろとも味方盤面を一掃することにした（これ以外の方法を知らない）。
湿原爆発タコッパー軸が確定。結果的に弊ブログで7世代に組んだ構築の再利用になったが、多分今回のほうが練られていると思う。
残り2枠はトリル対策にあてたい。
トリパを使っていて辛かったエルフーンジュラルドンの並びを今回は逆に採用。手助けちょうはつエルフーンとすじがねいり珠ジュラルドンで、猫指各種粉を全て無視してトリルを防げるようにした。
これで構築が完成。
試合の流れ・基本パターン
先発インテレヴァディ、後発タコッパー。
2手目終了後に「こちら全滅、相手が2体ともHPわずか」な状態にしたい。
初手
草の誓い。もちろん守らなさそうな方に打ちたいが、2手目のことも考えると爆発を余裕で耐えそうなほうに打ちたい。
ねこだまし相手なら両まもる。誓いを失敗するとかなり厳しい。
2手目
シルヴァディは爆発。
インテレオンは爆発を耐えそうな方に攻撃。
インテレオンが倒されていたらオクタンを出してまもる。
「こちら全滅、相手が2体ともHPわずか」になっていればOK。
3手目
オクタンとペリッパーを同時展開。ペリッパーはオクタンにサンのみを投げつけ、オクタンは確定急所スナイパー雨しおふき。
このターンはペリッパーが味方殴りに1手使うので隙になりやすい。なので相手をしおふきで倒し行動を封じる必要がある。そのため「こちら全滅、相手が2体ともHPわずか」となる必要があった。
このターンに死に出しHPフルの相手がダイマックスで耐えてきたりすると厳しい。
4手目以降
ペリッパーでS操作や攻撃をしながらオクタンは確定急所スナイパー雨しおふきorダイソウゲンorダイアイスを通す。4手目で誓いが切れるので注意。
試合の流れ・対トリパ
先発エルフーンジュラルドンでトリルを止める。後発はタコッパーが多め。
対イエッサンブリムオン：手助け珠ダイスチル。
対ねこだまし：手助けダイマックス技。
対粉：ジュラルドン守る、エルフーントリル役にちょうはつ。次のターンエルフーンが粉役にちょうはつ。
対イエッサンミミッキュ(またはタスキ)：エルフーンマジカルシャイン、ジュラルドンダイマックス技。
バタフリーブリムオン、その他厳しい相手：あくのはどうでひるませる。
個別解説
インテレオン＠タスキ
げきりゅう
臆病CS252 D4
145-*-85-177-86-189
みずのちかい/れいとうビーム/まもる/リフレクター
爆発されるポケモン。これには様々なメリットがある。
・タコッパーを揃って場に出せる。
・相手のダイマックス技を透かせる。打つ相手がいなければ技自体が不発で能力変化も無い。
・相手の展開妨害を無視できる。例えばあくびを初手に打たれても、2手目に眠るのを防げる。
名誉あるきぜつなのだ。
技はみずのちかい、ねこだまし対策のまもる、対ドラパルト用のれいとうビームまで確定。
最後は後発ギャラドスナットレイ意識のリフレクター。なんと相手に物理アタッカーがいなくても打つ可能性がある。
2手目にシルヴァディの爆発だけで火力は十分、インテレオンが攻撃すると相手を倒してしまう、でもまもるときぜつできない、みたいな盤面で技を空打ちするため。
シルヴァディ＠しろいハーブ
ARシステム
のんき H252-A172-B36↑-C20-D0-S28↓ （勇敢でも同じ数値が可）
202-137-132-118-115-107
くさのちかい/だいばくはつ/まもる/かみくだく
HB 意地ウオノラゴンの先制エラがみ耐え
C 150くさのちかいでH振り水ロトム確定1発
S 追い風下（＝こちら湿原相手追い風下）最速ドラパルト抜き
A あまり
D 下降補正かけない
爆発するポケモン。HABCDS全部欲しいので調整が難解になった。
技はくさのちかい爆発まもるまで確定。くさのちかいは火力が高い（タイプ一致化150技）のでCがそこそこでも十分。ダイマックスカマスジョーなら一撃で倒せる。
かみくだくは対追い風ダイマックスドラパルト用。湿原があってもオクタンが上を取れないので、シルヴァディのダイアークで対処せざるを得ない。
持ち物はしろいハーブ。爆発がジュエルだと火力過多で威嚇が入ると足りないため。不意のうそなき等にも強い。
ペリッパー＠サンのみ
あめふらし
臆病CS252 H4
136-*-120-147-90-128
ぼうふう/ねっとう/なげつける/おいかぜ
タコに餌をやるポケモン。なげつけるのオクタンへのダメージは2~3と十分低い。
水技はハイドロポンプだったが、ギャラドスやナットレイを焼くためレンタルではねっとうに変更。
実はダイマックス技が全部優秀で全て使ったことがある。
・ぼうふうダイジェット 追い風の代わりにS操作ができる
・ねっとうダイストリーム 天候を奪い返せる
・おいかぜダイウォール 不利盤面でまもるの択に持ち込める
・なげつけるダイアーク 相手のDを下げてオクタンの火力補佐ができる
ペリッパーのなげつけるのここが強い：ダイアークにして打つと相手の特防が下がる オクタンのしおふきの火力が凄いことになる pic.twitter.com/RkOwInxhjG
— colon_pip (@SemColon) 2019年12月28日
オクタン＠ピントレンズ
スナイパー
臆病CS252 H4
151-*-96-157-96-105
しおふき/エナジーボール/れいとうビーム/まもる
主砲。オクタンがどれだけ相手を倒せるかで全てが決まる。
水技はダイストリームもあるのでしおふきのみで十分。
技範囲はできるだけ広くしたいがまもるも切れない。ナットレイ対策のだいもんじ、ギャラドス対策のチャージビームも入れたい。
湿原だけでなく追い風やダイジェットでもできるだけ上を取りたいので最速にした。追い風下で最速ドラパルトを抜けないのが残念。
エルフーン＠リリバのみ
いたずらごごろ
臆病CS
136-*-105-129-95-184
マジカルシャイン/ちょうはつ/おいかぜ/てだすけ
ジュラルドンと合わせてトリル対策用。全体技はあると指に吸われず何かと安心。
てだすけはねこだましもこの指も無視できるので優秀。
ジュラルドン＠いのちのたま
すじがねいり
控えめC236 D252 S20
146-*-135-187-102-108
ラスターカノン/りゅうのはどう/あくのはどう/まもる
追い風下最速ドラパルト抜き
エルフーンと合わせてトリル対策用。ほぼ初手ダイマックス。調整は改良の余地あり。
普通に強かったので、スタン系を使うときのとっかかりになりそう。
戦績
シリーズ１終盤（12月後半）に使用。一時期は全く勝てず順位が14000位まで落ちたこともあったが、2手目終了後の「こちら全滅、相手が2体ともHPわずか」を意識してからは勝率がやや上がった。体感勝率6割くらいで最高1987位、3桁までもう少し。
感想
楽しかった。
勝った試合は本当にオクタン（と大爆発）で相手HP全てを削りきった。相性補完や立ち回り等の複雑な事柄をほぼ考えず、シンプルに全体技で押し切ることができた。
ふんかしおふき特化構築はガラルではかなり厳しいと考えていたこともあり、この系統の構築自体を成立させることができて安心した。
惜しい点として、まだまだ火力が足りない。例えば相手のダイマックスが先発だと、爆発で削れるので理想的な展開が多かったが、逆に後発だとオクタンで全て削りきれない時もあった。
後発ダイマックスがギャラドスやナットレイあたりだと厳しい。また水等倍でもサニゴーンやニンフィアあたりだと、確定急所スナイパー雨ダイストリームでも倒せないこともあり限界も感じた。もっと火力が欲しい。
その他壁を貼らないオーロンゲ（ねこだましふいうちでんじは）が辛い、エルフーンのアンコールでシルヴァディが爆発できず辛いなど。
とはいえこの構築が組めて良かった。これで心置きなくスタンダード寄りの構築も使える、どれくらいスタンに寄るかはともかくとして。
