構築の経緯
弱点保険コータスが強そう。
なのでトリル役で弱点保険コータスを殴りたい。誰で殴るのが良いか?
サンムーン発売当初から、
・持ち物に自由度があるレベル1ミミッキュ
・じならしやお見通しが光るレベル1ボクレー
など様々なポケモンが候補に挙がった。
各ポケモン様々なメリット・デメリットがあるが、共通するデメリットに「単体火力が低い」ことがある。特にレベル1勢は自力で相手を倒すのが難しい。
ところがウルトラサンムーン発売と共にツンデツンデが参戦。コータスより遅いトリル役でありながら、ヤドンと異なり圧倒的な火力があり相手を倒せる。
「コータスも相手も殴れるポケモン」としてツンデツンデを採用。ツンデツンデはあまりにも火力が高いので、地震などではなくめざ水でコータスを殴ることにした。これで弱保コータスめざ水ツンデの軸が決定。
トリル補佐役として、発動すれば高速展開できる脱出ボタン持ちガオガエン・補佐性能の高いメガミミロップを採用。
コータスの補完のアタッカーとして、猫守るワイガを許さず可能な限りトリル下でコータスを通すためのアマージョ・トリル終了後の切り返し役として強いジャラランガを採用。構築を完成とした。
個別解説
特性:ビーストブースト
持ち物:きあいのタスキ
ジャイロボール/めざめるパワー水/トリックルーム/スキルスワップ
ひでりめざ水→H振りコータス:9~11%くらい
本構築の主役。採用理由のトリックルームとジャイロボール、コータスを優しく殴るめざ水までは確定。他の技だとコータスを削りすぎてしまう。めざ水の厳選は幸運にも1時間程度で終わった。
残り1枠は雨など天候パを対策したい(対天候用のサブアタッカーをコータスの代わりに用意するのは、ペリッパーピン刺しみたいな構築に安定しない)。にほんばれはツンデツンデは覚えないため、代わりにコータスに向かってスキルスワップをして、ひでりツンデツンデで天候を奪い返すことにした。
なお副産物としてコータスがビーストブーストし始める。
特性:ひでり
持ち物:弱点保険
性格努力値:冷静HC 最遅
ふんか/ねっぷう/ソーラービーム/だいちのちから
弱点保険発動でHP9割の晴れふんかダブルダメージ→無振りチョッキランドロス:107%~ 確定1発
弱点保険発動ソーラービーム→H振りカプ・レヒレ:101%~ 確定1発
弱点保険発動だいちのちから→H振りガオガエン:91~108% 乱数1発 50%
強そうなのでパーティーの軸とした。相手が等倍なら弱点保険噴火でほぼ倒せる。
ほのお技はふんかとねっぷう。後ろのアマージョがフェイントを持っているので、ワイドガード意識の単体ほのお技は採用しなかった。対ガオガエン・ヒードラン用のだいちのちから、対カプレヒレ・トリトドン用のソーラービームを採用。
ビーストブーストでは防御が上昇する。B個体値を削れは特攻上昇も可能だが、威嚇入りランドロスの地震ダブルダメージ2発で落とされる確率が10%から60%くらいに上がるので微妙な感じ。
特性:いかく
持ち物:脱出ボタン
性格努力値:勇敢HA→陽気AS?
ねこだまし/フレアドライブ/ちょうはつ/DDラリアット→けたぐり?
脱出ボタン持ちのガオガエン。発動すれば裏のコータスに高速展開できるので強い。
素早さを落とした結果、トリル下アタッカーとしても運用できるようになったが、相手先発がねこだまし持ちの時は不利になってしまった。ガオガエン入り相手くらいには安定するよう速めのほうがよかったかも。
技はトリル補佐のねこだまし、晴れの恩恵を受けるフレドラ、催眠トリル返し対策のちょうはつは確定。残りは積み相手に強いDDラリアットだったが、ガオガエンやヒードランを重く見てけたぐりでもよかったかも。
特性:メロメロボディ→きもったま
持ち物:ミミロップナイト
性格努力値:陽気AS
優秀なトリル補佐役。S種族値が135からおさきにどうぞが使えるので、相手クロバットのちょうはつの上からツンデツンデでトリックルームも可能。相手にカプテテフがいてもトリル補佐ができ、カプテテフのエスパー技で退場してコータスに繋げられるのも優秀。さすが格闘タイプ。
バトンタッチを使えばトリックルーム下で後攻退場が可能。ただ単体能力は落ちる。最後の技はガオガエンやヒードランを重く見てとびひざげりを採用。
特性:じょおうのいげん
持ち物:クサZ
性格努力値:勇敢HA
パワーウイップ/とびひざげり/フェイント/じゃれつく
コータスと相性が奇跡的に良いポケモン。トリル下ターン稼ぎのまもるやねこだまし対策、範囲技対策のワイドガード対策、コータスの技が通りにくいほのお(ガオガエン)・みず・いわ・ドラゴン相手への有効打と、欲しい要素が全て揃っている。
技は採用理由の4種で確定。持ち物は最高火力のクサZだが、ガオガエンやヒードランを重く見てカクトウZでもいいかもしれない。
特性:ぼうじん
持ち物:ジャラランガZ
性格努力値:控え目CS
相手にねこだまし持ちがいない時に、アマージョの代わりに出してもいいポケモン。トリル下でジャラランガZを打ち、トリル後も上から相手を縛れるので強そう。相手のガオガエンに強そうに見えるのも良い。
技は順当にまもるとタイプ一致2種。最後にカプレヒレに対抗するためでんげきはを採用したが、焼け石に水感がすさまじかったため他の技でよさそう。
理想的な試合の流れ
初手はトリル補佐技+トリックルーム。このとき脱出ボタン発動orメガミミロップの一撃KOを祈る。無事トリル補佐役が退場できたらコータスを出す。
2手目はツンデめざ水+コータス噴火。経験則から、このターンに相手はガオガエンを後出ししてくることが多い。そうでなくても噴火で1体倒せば自動的に後発から出てくる。
これに合わせて3手目はツンデツンデ交換でアマージョ後出し、相手ガオガエンのねこだましを防ぎながらコータスの噴火を通す。
4・5手目はコータスで噴火や熱風を押しながら、アマージョは適宜フェイントや水タイプ相手にクサZなど。トリル中に3体倒すことを目標とする。
6手目にトリル終了。相手のラスト1体が範囲技を持っていなければ、こちらのこり3体が削れていても十分相手ができる。
実際に使用した感想
初手でトリル補佐役が退場できるかどうかがめちゃくちゃ大きな要素だった。
2手目にガオガエンが後出しされることが多いのでトリル補佐役が退場していないと弱点保険起動と3手目アマージョ後出しのどちらかをあきらめざるを得ない。また、噴火が打てる回数も1回減ってしまう。そうすると相手のターン稼ぎが間に合い、トリル中に2体しか倒せず、トリル後両縛りにあい負けてしまう。
そして脱出ボタンやメガミミロップでは、どうしても初手退場が安定しなかった。ここが1番の反省点。
その一方初手退場ができた場合は強く、上記の「理想的な試合の流れ」と全く同じ展開で勝つことが非常に多かった。レートで格上の相手でも単純なプレイングで勝てるのが印象的で、個人的には7世代で最も思い入れが深い構築になった。
対天候パは、弱点保険発動とアマージョ後出しに加え、天候要因の後出しに合わせたスキルスワップも必要。ただ、相手の攻撃で弱点保険が発動、相手の天候要因の後出し時は隣が守っていないことが多いなど、ターン数が間に合う要素もある。某Vtuberとマッチングしたときもこのパターンだった(対戦ありがとうございました)。
レートで1年半ほどの間マイナーチェンジしながら使用してきた。最高レートは1700程度。ガオガエンとカプレヒレが環境に広がるにしたがってきつくなった。そもそもツンデツンデの利点は高火力だったので、火力を削いでくるガオガエンは特に辛い。
この2体をコータス以外で見ながら柔軟に対処するのであれば、弱点保険ではなく眼鏡でも十分に強いと思う。
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