元凶
約1年前にポケマスで配布されたゼルネアス。
配布バディーズとは思えないほど強く、特にウッドホーンの回復量が凄まじく多い。ゾンビよろしく何度でも復活でき、持久戦ならほぼ倒されず相手のHPを吸収しつくす。
そしてこの強さを剣盾ダブルでも再現したくなった。要するに、場にポケマスゼルネ並みの回復魔を2体並べれば負けないのでは?
→試合終盤に自己再生ポリゴン2と羽休めイベルタルを並べて、回復しまくって2vs2のまま詰めに行こう!
..という構築を去年のINCで使用(伝説1体ルール)。結果はイマイチ。
・あるオーロンゲ入りの構築が当時急増
・みんな対策を始めていた
・自分のオーロンゲも偶然似た技構成だった
のが痛かった。うーんいつかリベンジしたい。
そして1年後、INCのルールはGS(伝説2体ルール)。
構築の基礎部分を流用できるし特定の型のオーロンゲも流行っていない[要出典]。もう一度使おう!
構築の流れ
基本の動きは
オーロンゲとポリ2で初手トリル
→ロンゲの壁やメタグロスのダイスチル・ダイアースでポリ2を強化。ポリ2は再生や怪電波で相手ダイマをいなす
→固くなったポリ2とイベルタルを並べて回復しまくる。相手からのデバフを無視できるイカサマで削って勝ち。
これで厳しいのが初手超火力でのポリ2突破(雨・晴れ)とザシアン。
特にイベルタルはザシアンが苦手なので2枠目の伝説を使って対処したい。ここでは鋼半減で打点がありトリルもできるディアルガを採用。ザシアンと一緒によくいるカイオーガから致命傷を受けないのも良い感じ。格闘技が痛いのが玉に瑕。
晴れは一般枠で対処。「エースバーンがリザードン以外に強い」というアドバイスを受けて、ゴーグルを持たせて採用。対リザードンは、エースバーンのダイジェット+ディアルガのパワージェムでごまかすことにした。
これで構築が完成。
個別解説
オーロンゲ
特性:いたずらごころ
持ち物:脱出ボタン
調整:慎重H252D202S44
ポリゴン2のトリルサポートをしつつデバフを撒くのがメインの仕事。ソウルクラッシュとかいでんぱで特殊相手は事足りるので壁はリフレクターを選択。
トリックも面白いが技スぺが無い。リフレクターを抜く...?
ポリゴン2
特性:トレース
持ち物:しんかのきせき
調整:生意気H252B156D100 最遅
デバフと再生で序盤中盤を粘り、終盤も粘りながらイカサマで削り切るポケモン。カイオーガのダイストリームも耐える。
どれだけデバフを貰ってもイカサマの火力が落ちないのが偉いが、鬼火では火力が下がるので注意。
トリル下で相手の悪戯心ちょうはつやトリックを読んで交代することが稀にある。
特性:クリアボディ
持ち物:たつじんのおび
調整:勇敢HA252D4 最遅
技範囲を最優先したメタグロス。横のポリ2を固くしながら相手に広く対応して残数を減らしたい。
対カイオーガ意識のかみなりパンチも候補だが、ダイアースの特防上昇でも対策になるので今回は不採用。
Sを遅くしてガエンの下を取れるようにした。まもるも欲しいが入れるスペースが無い。
デバフを受け付けないのが偉いが、鬼火では火力が下がるので注意。
特性:ダークオーラ
持ち物:たべのこし
調整:なまいきHD252B4 S個体値31
技:イカサマ/はねやすめ/まもる/デスウィング
打点をイカサマに任せて回復に徹したイベルタル。さすがにエルフーンや悪ウーラオスには打点が欲しいのでデスウィングも採用。
BとDのどちらに振った方がいいのかは正直わからない。Sラインは無振り90族より遅いくらい。
どれだけデバフを貰ってもイカサマの火力が落ちないのが偉いが、鬼火では火力が下がるので注意。
特性:プレッシャー
持ち物:いのちのたま
調整:ひかえめH244C252S12 S+1時最速100族抜き
技:ラスターカノン/だいちのちから/パワージェム/トリックルーム
第2トリルアタッカー兼トリル役。イベルタルの代わりに選出されることが比較的多く、選出時は前がかりな試合になりやすい。珠ダメが意外に痛いのでHP管理に注意。
Sはトリルアタッカーとしては中途半端で、本当はもう少し遅くしたいが、対リザードンの仕事があるので少しだけ振った。
エースバーン
特性:リベロ
持ち物:防塵ゴーグル
調整:ようきAS252D4
技:かえんボール/ふいうち/とびはねる/とびひざげり
ほぼ対晴れ専用のポケモン。グラードン・フシギバナ・ザシアン・モロバレル・ミミッキュにキョダイカキュウ、リザードンにジェットパワージェム、ガオガエンにダイナックル、黒バドレックスにふいうちが通る。
たまにサマヨールや白バドレックスと組んだグラードン構築も見るので、イベルタルと並べて初手ダイアーク+デスウィングでトリル役を削り切りたい。
選出
先発オーロンゲ+ポリゴン2
基本的な並び。相手に特殊アタッカーが多めだと通りやすい。
先発オーロンゲ+ポリゴン2
イベルタルが苦手な相手が多そうな時。ディアルガとポリゴン2が並ぶとダブルトリックルームも狙いに行ける。
先発オーロンゲ+ディアルガ
ディアルガの通りがよさそうな時。ザシアンが重いなら後ろはメタグロスがよさそう。
先発エースバーン+ディアルガ
リザードン入りの晴れパを相手にする時。相手が追い風しそうならトリルもできる。
選出回数のイメージはポリゴン2・メタグロス・オーロンゲ>ディアルガ・イベルタル>>エースバーン。伝説2体出しがあまりない。
戦績
2022INC Feb. 最高レート1748 最終レート1716
1750には届かなかったが、ダブルの公式大会では今までで2番目に高いレートで満足できた。
感想
使っていて楽しい構築だった。
先述のポリ2とイベルによる回復詰めも十分機能したが、それに加えてトリル下でのメタグロスの通りの良さもポイントだった。
はがね・じめん・こおりで環境の多くの一般ポケモン(ガオガエンレジエレキゴリランダーオーロンゲボルトロスランドロスあたり)の弱点を突ける。
いわ技の有無は諸説あるが、例えばボルトロス→ガオガエンの交代に氷技と異なり一貫する、みたいな使い方もできる。
デバフ無効なのも、デバフ対策を考えずにプレイできるのでgood。
同じくデバフ無効でエスパー鋼の似たポケモンにソルガレオがいるが、メタグロスは
・伝説枠を消費しない
・遅い
・地面単体技を持っている
・氷技がある
など優位なポイントも多い。もっと使われても良いポケモンだと思う。
構築相性については、伝説ポケモンの相性というより相手のトリル対策方法によってかなり異なった。
初手のトリルはそこそこ読まれるようで、ちょうはつや催眠、アンコール、ポリ2へのトリックなど的確に妨害してくる相手にはかなり苦しかった。ここは改善が一番必要な点だったと思う。
一方伝説をダイマさせて打ち合うタイプの構築だと勝機をつかみやすかった。ポリ2が粘る間にメタグロスが相手を倒して残数優位を取りやすい。仮にポリ2が落ちても相手ダイマにデバフがかかった状態で戦える。
全体としては、いくつか穴が残るものの楽しい構築だった。次回のINC参加時はもう少しスキのない構築を用意してより快適にプレイしたい。
おまけ:TOD
TODの成立自体は2戦のみ(降参除く)と決して多くは無く、特定の条件が揃った時に狙う。
というのも、通常終盤にポリ2とイベルが並んだあとはイカサマで削り切るのが目標になるが、相手も回復技を持っているとイカサマでは削り切れない。
そのような場合に、残数優位(あるいはHP種族値優位)を取った後攻撃をせず、時間切れまでひたすら回復する動きに途中から切り替える。
その際に、
・どのタイミングでTOD狙いに切り替えるか
・どうやって残数優位を維持するか
・どこで回復技を持っていない方を倒すか
等を考えるのが重要になる。
TODが成立したうちの1つでは、相手含め4体全員が回復技持ちで終盤に全く盤面が動かなくなる恐ろしい試合があった。
結局残数4-3で勝った。